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まなびの森通信

まなびの森通信

自然あふれる富士山2合目の「まなびの森」フォレストアークから
四季折々のようすやボランティア活动についてお伝えします。
みなさん是非「まなびの森」へ足をお运びください。
お待ちしております。
富士山「まなびの森」フォレストアーク副馆长?管理人
沢田明宏

【第183回】秋の気配が日に日に深く...

2020年 9月30日

■9月管理人日记

 日本列岛の各地に记録的な暑さをもたらした8月が终わり、9月に入ると「まなびの森」では日に日に秋が深まっていくのが感じられます。日も短くなりました。
 コロナ禍で延期されていた地元 富士宮の小学生対象の环境学習プロジェクトである自然体験教室がコロナ感染予防のための新しい生活様式に配慮して始まり、「まなびの森」に子供たちの元気な声が聞かれるようになりました。子どもたちの笑い声やはしゃぐ声を耳にしているとこちらまで元気を分けてもらえるような気分になります。
 朝日が灿々と射す秋空のある日、私の车のフロントガラスの辺りをつがいになったアキアカネが飞んでいました。そして、ガラスの表面にツンッツンッと产卵するような行动をとっていました。不思议に思って近づいてみると、ガラス面に点々と薄黄色のアキアカネの卵があるではありませんか。朝日に照らされてキラキラとガラスが光っていたので、トンボ夫妇は水面と勘违いしたのでしょう。その产み落とされた卵はすぐにカラカラに乾燥してしまい、なんとも哀れな勘违いとなってしまいました。
 9月は大学生による活动もありました。筑波大や静冈大学の有志による植树エリアの树木调査や、东京农工大学による长年続けている植生调査も行われました。
 森の中ではかわいらしい秋の草花が见られます。ピンク色でユニークな形をしたツリフネソウは同じ属のホウセンカに似た花です。种が熟すと弾けて种を飞ばすのも一绪です。また、低木などに巻き付いて钓り鐘型の花をつけるのはキキョウ科のツルニンジンです。ニンジンの名の通り、オタネニンジン、所谓「朝鲜人参」のような根を持つこの植物は韩国では「トドック」と呼ばれる山菜として重宝され、根をキムチに入れたり、扬げ物や和え物にするそうです。钓り鐘型の花の中を覗くと、きれいな星形の模様が见られます。
 目を地面に移してみると、白い埃の块がみられ、それを掘り起こしてみるとガの蛹が出てきました。冬虫夏草のハナサナギタケの仲间です。また、苔むした倒木にたくさん栽培キノコとしても有名なヒラタケが発生しています。
 红叶はもう少し先ですが、日に日に秋が深まっていく感じがします。

  • 小学生対象の环境学習プロジェクトが始まる

  • 水面と勘违いしてフロントガラスに产卵するアキアカネ夫妇

  • 筑波大生による树木调査の様子

  • 林内のところどころで见られるツリフネソウのかわいらしい花

  • 钓り鐘型の面白い花をつけるツルニンジン

  • ツルニンジンの花の中にはきれいな星形模様があります

  • 土の中のガの蛹から発生した冬虫夏草の1种:ハナサナギタケの仲间

  • 栽培キノコとしても有名なヒラタケが倒木に沢山発生

【第182回】「まなびの森」は夏真っ盛りから秋の気配がすこしずつ

2020年 8月31日

■8月管理人日记

 8月1日、やっと长い梅雨が明け、「まなびの森」も一気に夏真っ盛りとなりました。今年の梅雨は长雨と大雨のために「まなびの森」の気象観测データによれば7月1ヶ月で1,160尘尘と昨年の约2倍の降水量がありました。
 本格的な夏の访れと共に、不思议と见た目元気をなくしていく植物があります。代表的なものに、ウバユリとオニシバリがあります。
 ウバユリは盛夏に薄黄緑色の花を咲かせますが、花が咲く时期になると叶が萎れて枯れていきます。花の时期に「叶(歯)がない」ことから「姥(うば)百合(ゆり)」と言う名前がついています。
 もう一つのオニシバリはジンチョウゲ科の低木です。こちらは夏落叶树と言って、夏に落叶します。9~10月ごろに新芽が芽吹き、そのまま翌年の夏前まで青々としています。
 落叶広叶树の森は夏の间は林床が暗く、背の低い植物にとっては光合成をするのに充分な太阳光を得られないので、オニシバリは「夏休みを取るんだぁ!」と叶を落としている、と言うわけです。
 ミヤマカラスアゲハやモンキアゲハが素早く飞び交い、そして强い甘い薫りを放っているクサギの花などで蜜を吸っています。上がり过ぎた体温を下げるために水溜まりなどで水を吸っている姿もよく见かけます。
 8月半ばに昆虫の専门家と地元の学生合计10名による昆虫调査が2日间に亘って行われました。日中の任意採集と夜间の光诱引(ライトトラップ)、エサ诱引(ベイトトラップ)でそれぞれの専门分野の昆虫を集めていくわけです。昨年2019年から3ヶ年计画での调査となっています。その中でも、夜间のライトトラップに集まる沢山の昆虫はここ「まなびの森」の豊かな自然の一角を目の当たりにさせてくれる场面です。 
 山歩きの途中、ブナの幹に古代文字が出現したか、と思ったら地衣類の一種でモジゴケ(文字苔)というものでした。その名の通り、奇妙な古代文字か梵字のように見えます。地衣類は菌類と藻類が共生している生物群で、共生していることで極地など過酷な环境でも生きていける生物です。有名なものでは、梅の木などに生えるウメノキゴケや樹木からぶら下がるように生えるサルオガセなどがあります。
 モジゴケの「文字」のように见える部分が子器と言う胞子を作る部分で、日本には约20种のモジゴケの仲间があるそうです。
 6月の管理人日记でご绍介したモリアオガエルの泡卵块から孵化し、オタマジャクシ时代を経て、カエルの赤ちゃんに育ったモリアオガエルをフォレストアークのそばで见つけました。まだ、オタマジャクシの顷の尻尾の痕跡がはっきり判るもので、とてもかわいらしいです。水场がとても少ない富士山でモリアオガエルが命を繋いでいるのを目の当たりにできて、とても感慨深いです。
 8月の终わりには日暮れが早くなってきて、ススキが穂を伸ばし少しずつ秋の気配が访れています。

  • 花が咲くころに叶(歯)がないウバユリ(姥百合)

  • 别名ナツボウズとも呼ばれる夏落叶树オニシバリ

  • 砂利の间のわずかな水を吸って体温を下げているミヤマカラスアゲハ

  • 天然林内での昆虫调査(任意採集)

  • ライトトラップ、真っ暗な森の中でそこだけ明るく色んな昆虫が集まってきます

  • ライトトラップの近影

  • ブナの干に生えているモジゴケ(文字苔)の仲间

  • モリアオガエルの赤ちゃん、オタマ时代の尻尾の痕跡がまだあります

【第181回】梅雨が明けないまま、7月が终わろうとしています

2020年 7月31日

■7月管理人日记

 7月半ばになると林床に沢山の薄黄色の花の块が见られるようになりました。キヨスミウツボと言う叶緑素を持たない植物です。アジサイの仲间などの根に寄生してそこから养分をもらって生きている风変わりな植物です。しかし、そんな风変わりな植物はそれだけではありません。今年もキバナノショウキランやツチアケビも姿をみせました。
 キバナノショウキランは腐叶土を作る腐生菌から栄养をもらっています(これを菌従属栄养植物と呼びます)。また、ツチアケビは食菌としても有名なナラタケと共生し、ナラタケから栄养をもらっています。秋には赤い実がまるでソーセージをぶら下げたようになります。どちらもランの仲间です。ランの仲间は一般的に种が非常に小さいために种が持っている栄养だけでは発芽できず、土の中に栖みついているさまざまな菌类と仲良くして、その菌类の力を借りて発芽、成长するものが多いです。その究极とも言えるのが自身での光合成を止め、菌従属栄养に移ったこのような无叶ランたちです。限りない生物の多様性があってこその不思议な生きざまと言えるでしょう。
 先月ご绍介したエゴノキは昨年ほとんど花を咲かせませんでした。同様に、去年はほとんど咲かなかったが今年は沢山花を付けている植物が二つあります。一つはバイケイソウで、もう一つはブナです。
 バイケイソウは4月にご绍介したとおり、有毒でシカが食べないので「まなびの森」でも増えている植物の一つですが、去年ほとんど花を见かけませんでした(93贬补の「まなびの森」で2~3株だけが花をつけた模様)。今年はまったく様子が违います。辺り一面にバイケイソウが咲き夸っています。
 ブナは花を见たのではなく、若い実が沢山なっています。余りにもたくさん実が付いているので、実の重さに枝が耐えられずに折れて落ちてくるのでそのことが分かります。
 今年の秋は豊作となるエゴノキやブナの実で小鸟やさまざまな动物(イノシシやタヌキ、クマなど)が大喜びとなることでしょう。ただ、少し心配なのは「まなびの森」へのクマやイノシシの出没です。特に、今年はイノシシ3~4头の群れ(恐らく、亲子)が林道脇や林内を鼻で穿り返してミミズなどの食べ物を渔っている痕跡を频繁にみかけます。东京农工大の卒论调査のもう一つのテーマ(6月にご绍介した「ツル植物の巻き付き」が一つ目)は高い标高で栖息するイノシシの行动です。卒论テーマとタイムリーにイノシシが活动しているのは良いのですが…。イノシシに袭われないように気を付けたいと思います。
 森の中で色鲜やかな奇妙な形のキノコに出会いました。サンコタケと言います。仏法具の一つである叁鈷(さんこ)に似ていることからつけられた名前です。サンコタケはスッポンタケの仲间で、その叁つに分かれた腕の内侧にグレバと呼ばれる黒緑色の胞子粘液をつけています。このグレバが臭いのです。俗に「田舎の香水」とも呼ばれる粪尿の臭いがします。见つけた时も「何だか臭いなぁ、イノシシの粪でもあるのかなぁ」と讶(いぶか)しんでいて见つけました。
 いつまでも梅雨が明けず、湿気が强いためフォレストアークの玄関先にもキノコが生えてきました。イヌセンボンタケです。不思议なことに次の日には跡形もなく消灭していました。
 今年の梅雨明けと夏の到来はいつになるのでしょう。暑がりの私も夏が待ち远しい気持ちになって7月が终わろうとしています。

  • キヨスミウツボの大きな群落

  • キヨスミウツボのアップ

  • 游歩道のど真ん中に咲いたキバナノショウキラン

  • キバナノショウキランのアップ

  • ツチアケビの花、高さ50~60㎝にもなります

  • ツチアケビのアップ

  • バイケイソウが咲き乱れ、辺りに浓厚な香りを放っています

  • バイケイソウのアップ、背中に花粉をつけたアブとそのアブを狙うクモ

  • 沢山の実をつけたブナの落ち枝

  • 农工大生が设置したセンサーカメラに映った掘り起しに忙しいイノシシ

  • 奇妙な形をしたキノコ、サンコタケ(叁鈷茸)

  • 湿気が多いので「サルマタケ」のように発生したイヌセンボンタケ

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